みなさんは年賀状のマナー、特に喪中に関する事って知っていますか?
私はもういい歳だというのに、あまりわかっていませんでした。
結婚する前は、年賀状を出す習慣すらありませんでしたが、既婚となってからは夫の親戚からも年賀状をもらうようになり、やりとりするうちに喪中はがきをもらう事も増えました。
さらに自分が親族のお葬式に参列して、喪中の場合など…
結婚して何年かで年賀状や喪中に関する知識を、一気に理解しなければならない!という状況になったんです。
今まで全くマナーをわかっていなかったやりとりを、郵便で出すという形で相手に送るというのはかなりの緊張感ですよね!
ひとまず、一通りいろんな状況をこなしてみて「これなら子供が大きくなった時にも、相手に失礼のないように教える事ができるな」というところまで、成長する事ができました!
自分が喪中の場合。
相手が喪中の場合。
「年賀状ってどうしたらいいの?」と悩んでいる、そこのあなた〜!
まるで以前の私を見ているようでほうっておけません…
今回は私なりに手探りながらも頑張ってゲットした、喪中だけど年賀状を出したい・もらうのはOK?もしくはそれに代わる挨拶の仕方は?などなど、しっかりとまとめてシェアしようと思います!
Contents
喪中だけど年賀状を出したい!
そもそも喪中について、しっかりした定義を知っていますか?
「喪中とは?」と改めて問われると、私もしっかり答えられなさそうなのでここで一回整理してみました。
★親族をなくした遺族が、喪に服している期間を喪中と言います。
日本では遠い昔から「死は穢れ(けがれ)である」と考えられていました。
近しい親族を亡くした遺族も同様に穢れがあるという理由で、その穢れを他の人に渡してしまわないために、「新年のおめでたい挨拶は控えさせてもらいます」という挨拶が、喪中はがきにも受け継がれているんですね。
けれど、現代では穢れと言う意味合いはあまり深くなく、「近しい親族を亡くしてまだ悲しみの中にいるので、新年を祝う気持ちにはなれない」といったような雰囲気の方が強くなってきました。
それを踏まえて、自分が親族を亡くし喪中である場合には、その年は絶対に年賀状を出してはいけないのか?という疑問が浮かんで来ませんか?
実は、その答えは…「出してもいい場合もある」んです!
喪中の時期や親族の関係性について
ざっくりと「親族」と言っても、その関係はさまざまです。
その関係性からも、喪中である期間が変化したり年賀状を出してもかまわないシチュエーションがあるようです。
その関係性や喪中の期間をわかりやすくまとめてみました!
自分の父母・配偶者の父母(義父母) | 12ヶ月〜13ヶ月 |
自分の兄弟、姉妹 | 1ヶ月〜3ヶ月 |
自分の子供 | 3ヶ月〜半年 |
自分の父方の祖父母 | 5ヶ月 |
自分の母方の祖父母 | 3ヶ月 |
上記以外の親族 | ほとんど喪中にしない場合が多い |
ここにまとめた期間をそれぞれの関係性に合わせて避ければ、年賀状のやりとりは問題ないとされているんですね。
ですが、これらは一般的なマナーと言われている期間です。
- 関係性がどうであれ、自分がまだ年賀状を出す気持ちにはならないと思えば、喪中はがきで新年の挨拶を控えるお知らせをしてもいいと思います。
- 逆に、もう気持ちの上ではふっきれていたり、親族みんながさっぱりと晴れ晴れした気持ちで送り出せたなあ!と思っているのならば、年賀状のやりとりをしてもかまわないんです。
私の経験ですが祖母が95歳を過ぎて大往生し、お葬式も「苦しまず、最後まで毎日楽しそうでよかったね」といったお祝いのようなムードでした。親族みんな祖母の事を悼みつつも、すぐに日常を取り戻しました。
とてもいいお葬式でした!
その当時ももう結婚していましたので、別世帯ですし母方の祖母でしたので3ヶ月以内に年賀状の季節になりましたが、喪中はがきは出さずに年賀状を普通に出すことにしました。
葬儀に参列していた方には年賀状は出さない方が無難です。
一緒に故人を送り出したのに、不謹慎だと思われる方もいるかもしれません。
- もし毎年夫婦で連名で年賀状を出している相手であれば、夫が喪中であれば連名なので夫の事情に合わせる。
- 夫側で不幸があり喪中であっても、毎年自分個人の名前で単独でやりとりしていた相手とは普通に年賀状のやりとりをする。
「親族に不幸があったから、なにがなんでも喪中にしなきゃ!」というわけではなく、このように関係性などにより臨機応変に考えていいものなんですね!
変わったケースでは、事情により従兄弟と同世帯で暮らしていたので、亡くなってしまった悲しみが癒えず、「珍しいケースかもしれませんが、喪中とさせてもらいますという」喪中はがきを受け取ったこともあります。
生計を共にしている同世帯の親族、という時にはその親しさや思いなどから喪中にしてもかまわないということですね。
私も喪中について学ぶまでは、なにがなんでも喪中!と思っていたのですが、いろいろなマナーの本や目上の方の話を参考に、祖母の時には柔軟に対応できてよかったな〜と思っています。
自分が喪中の時に年賀状をもらうのはアリ?ナシ?
もしも喪中はがきを受け取っているとしたら、一般的にはこちらからも新年の挨拶は控えた方がいいでしょう。
ですので、年賀状を送るのもやめておいたほうがいいかもしれません。
先ほどもお話した通り、喪中はがきを送ってくれた人と故人の関係がどうであれ、悲しみの最中にいる時に「おめでとう」と言う内容の挨拶は失礼です。
さらにこちらも葬儀に参列した場合は、相手がもう喪中ではないだろうと思っても年賀状は控えておいたほうがよさそうです。
喪中だけど年賀状をもらいたい!
私の経験なのですが、年末に喪中のお知らせをもらいました。
「父は百歳を超えての大往生で、悲しみというよりお疲れ様という気持ちです。毎年みなさんの年賀状を楽しみにしているので、気にせずに送ってください」という文面でした。
お父様は104歳だったそうです。
実はこの時点でもう年賀状を送ってしまっていたので、喪中という箇所を読んだ時には「失礼な事をしてしまった!」と思ったのですが、気にせずに…と書いてあるおかげでとってもホッとしました。
私の祖母の時もそうでしたが、故人が幸せな最後を過ごせたと親族が納得してれば、年賀状をもらうのはアリ!ということになります。
ただ、相手から「年賀状を送ってもらってもかまわないよ」という一言をもらった場合に限り、と思っていたほうが無難かもしれませんね。
その判断がハッキリとできない時には、年賀状ではない方法で年始に挨拶をすることもできるんですよ!
このあとはその方法について、お話したいと思います。
喪中の時には年賀状の代わりに寒中見舞いや年始状を!
今年もよろしくお願いします、という挨拶をするための手段は年賀状だけではないんです!
- 寒中見舞い
- 年始状
この二つの方法で、年賀状以外でも挨拶をすることができるんですよ!
寒中見舞いを出す時期や文例を紹介!
寒中見舞いについては、このサイト内でも以前お話したことがあります。
喪中はがきには返事をするもの?友人にはメールでいい?返信に寒中見舞いは?
こちらに寒中見舞いを出す時期や、どこで買えばいいのかなどは紹介しているのですが、文例については喪中はがきを受け取った際の返信です。
喪中の人に、今年もよろしくという意味で寒中見舞いを送りたい場合には、内容がちょっと変わります。
寒中お見舞い申し上げます。
ご服喪中のことと、年始のご挨拶は遠慮させていただきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
私どもは元気に過ごしておりますので、ご安心くださいませ。
ご家族がひとり欠けたこの冬は、寒さもひとしおのことと存じます。
厳寒の折から、皆様どうか御身大切にお過ごしください。
平成〇〇年一月〇〇日
文例としてはこんな内容です!
「寒中お見舞い申し上げます。」という一文は、大きめに。
縦書きで書いてくださいね!
年始状を出す時期や文例を紹介!
年始状、あまり馴染みのない言葉だと思います。
この年始状という風習が広まったのは、東日本大震災の翌年からと言われています。
震災で被害に合われた人にも年始の挨拶をしたい、という場合に年賀状の代わりとして送るものです。
私の故郷は福島県なので、年始状という言葉は日常的に耳にしていました。
年始状では「謹賀新年」や「おめでとう」など、おめでたい言葉は使わないことが基本なのですが、それならば寒中見舞いでいいんじゃない?と思う人もいるかもしれません。
でも、故郷の親族たちが言うには「おめでとうは言えないけれど、年始にお便りがなにも届かないのは寂しい」とのこと。
なるほど〜!寒中見舞いが届くのは松の内以降。
それよりも前に、年始の挨拶だけをしたいと言う場合にはとっても便利なものですよね!
★年始状を出す時期
年始状には年賀はがきは使いません。
年賀はがきだと「寿・慶・賀・祝」などの言葉が入ってしまっていますから、年始状には不向きです。
ですので普通のはがきを利用する事になるのですが、切手もシンプルな物を選びましょう。
季節柄うっかり年賀状用の物だったりすると、失礼ですよね。
年賀状以外は、年内に投函してしまうとすぐに配達されてしまいます。
年始状は、元旦から松の内以内に出すのがベストですね!
★年始状の文例
「謹賀新年」など、おめでたい言葉は避けて新年のを中心に書くのがベターです。
そして喪中の人に宛てるのならば、心情に寄り添い相手の気持ちを気遣った一文を添えておくのも忘れないようにしたいですね!
謹んで年始のご挨拶を申し上げます。
昨年は何かとお世話になり、誠にありがとうございました。
お静かに新年をお迎えの事と存じます。
故人のご冥福を心よりお祈り申し上げると共に、新しい年が〇〇様にとって穏やかな年となりますよう心からお祈りいたします。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
平成〇〇年一月〇〇日
このような文章で、あくまで新年の挨拶をメインに今年もよろしく!と伝える方法もありますよ。
まとめ
- 喪中だけど年賀状を出したい!
- 自分が喪中の時に年賀状をもらうのはアリ?ナシ?
- 喪中の時には年賀状の代わりに寒中見舞いや年始状を!
自分や相手が喪中の場合、年賀状は絶対にダメ!というイメージがありましたが、よーく紐解いてみるとそこまで厳格な決まりはないようです。
私もアラフォーになり、親族や友人から喪中はがきを受け取る機会も増えて来ました。
でも今回紹介したような、臨機応変な対応や寒中見舞い・年始状の活用の仕方を知って、新年からのお付き合いにも変化が出たように思います。
いろいろとご紹介してきましたが、本来の喪に服すという意味をしっかり心に刻んで、自分や相手が故人を亡くしてどんな心情なのかを忘れずに挨拶の方法を選択できればいいですね。
基本的なマナーを守りつつ、一年の始まりをお互い気持ちよく迎えられるようにこの記事を参考にしてもらえればと思います!
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