「年越しそば」ならぬ「年越しうどん」なるものが存在することを、あなたはご存じだろうか?
寒くなると恋しくなる「うどん」
芳醇な出汁の香りとつるつるシコシコの麺は、想像しただけでよだれが出てきそうです。
そこで今回は、全国の「うどん好き」に捧ぐ!気になる年越しうどんの意味と、食べられている地域!そしておいしくて縁起のいい年越しうどんのレシピを紹介しようと思います!
あなたも、今年の年越しは、うどんが食べたくなる!?
そばアレルギーの方も必見ですよ?
Contents
年越しうどんの意味とは?
年越しそばの意味って?うどんじゃダメなの?いつ食べるのが正解?
こちらの記事でも触れていますが、実は年越しに「そば」そばではなく「うどん」を食べる地域、うどんを食べる人たちが一部ですがいるようです。彼らは、なぜ年越しにうどんを食べ始めたのでしょう?
年越しに食べるうどんにも、年越しそば同様の意味があるのでしょうか?
【年越しにうどんを食べる意味】
年越しにうどんを食べる意味や理由は、主に以下の4つのようです。
- 太く長くの縁起を担ぐ:そばと同じく「長く」つまり健康長寿の縁起を担いでいます。ただ、そばとは違い太く生きられるようにとの縁起も担いでいます。細く長くには、つつましやかに、でも長く生きることを意味しますが、太く長くには、威勢よく豪気に、かつ長く生きたいという思いが込められています。
- 縁を結ぶ:ぶつぶつと切れやすいそばは、悪縁を切るといわれていますが、反対に切れにくいうどんは縁が切れにくいなどとされ、末永くお付き合いしたい方との縁を結ぶために食べられています。
- そばよりうどんの方が身近にある:うどんの産地であったり、そばよりもうどんの方が好まれるような地域ではうどんの方が身近にあるため、年越しにうどんを食べることが多いようです。
- そばアレルギーだから:体質的な問題でそばが食べられない方は、代わりにうどんを年越しに食べている方もいるようです。
うどんは、昔から縁起が良い食べ物だとされていて健康長寿を願い、好んで食されていたようです。
年越しの縁起担ぎには、そばにその座を奪われましたが(年越しそばが生まれた江戸時代では、そばの方が人気がありましたからね)やがて、うどんが年越しの覇権を握る日も近い!かも?
年越しうどんを食べる地域
「年越しそばはいつ食べる?時間は?うどんじゃダメなの?由来も紹介!」にも書きましたが、年越しにうどんを食べる地域は主に讃岐・稲庭・水沢などのうどんの名産地です。
ただ、年越しにうどんを食べられてはいましたが、これを「年越しうどん」と呼ぶようになったのはつい最近のことのようです。
そう呼び始めたのは、讃岐うどんが有名な香川県。香川県は、年越しうどんならぬ年明けうどんも推奨しています。
さすが、うどん県ですね!
※香川の方がすべて年越しにはうどんを食べているわけではありません。他府県に比べて、圧倒的に多いようですが。
【地域によって違う年越し○○】
実は、ほかの地域でもあるんです。そばとは別の「年越し○○」が!
なかなか興味深いので、ちょっと見てみましょう!
♦沖縄は「沖縄そば」
沖縄では沖縄そばを年越しに食べる家庭もあるようです。
カツオの出しがきいた沖縄のソウルフードですね。
♦福岡は「運そば」
福岡では、うどんとそばを混ぜた運そばを食べる地域があるようです。
そばの縁起にさらに、運をつけて食べる!
いいことがありそうですね!
♦福井は「越前そば」
福井でよく食べられる越前そばとは、冷たいおろしそばのこと。
寒い冬でも、冷たいおそばで年越しなんです。
さっぱりと食べられるので、食欲がない時でも食べやすいかもしれませんね。
♦栃木は「にゅうめん」
あたたかいお味噌汁にそうめんを入れて煮込んだ「にゅうめん」
栃木ではこの「にゅうめん」を年越しに食べる家庭があるようです。
小さなお子様がいる家庭なら、食べやすいのでいいかもしれませんね。
♦福島は「ざくざく煮」
福島では、年明けにそばを食べる風習が残る地域があるため、年越しには「ざくざく煮」が食べられるようです。
ざくざく煮とは、煮干しやするめでとった出汁にしょうゆを加え味付けしたスープに、根菜やこんにゃくなどをたっぷり入れて煮込んだ料理です。
体が温まりそうですね。
♦北海道は「にしんそば」
北海道は主に甘辛い味付けのにしんそばが食べられます。
他にも一部地域では、そばは食べずにお寿司を食べるというところもあるようです。
年越しうどんのレシピ
福島で年越しに食べられるざくざく煮は、たっぷり入った根菜が魅力。
根菜は体を温めるので寒い冬にぴったりです。
しかも根菜は食べると「根性を育む」とも言われ、運気をあげてくれる食べ物なんですよ。
そこで、ここでは、このざくざく煮をアレンジした年越しうどんを紹介したいと思います。
【ざくざく煮うどん】
材料 5~6人分
- 鶏肉 150g
- ごぼう 1/2本
- にんじん 1/2本
- 里芋 5~6個
- 大根 10センチくらい
- 白ネギ 1本
- こんにゃく 1/2個
- きのこ 適宜
- 顆粒だし 適宜
- 醤油 適宜
- ゆでうどん 人数分
作り方
- にんじん、大根などの野菜は厚さが2~3になるように切る(形はいちょう切りでも短冊切りでもどちらでもOK)
- 里芋は皮をむき、ざっくりと切るゴボウはささがきして水にさらしておく
- ネギやこんにゃく、鶏肉も食べやすい大きさに切っておく
- お鍋に水を入れ根菜類を先に煮ていきます
- 沸騰したら顆粒出汁を入れ鶏肉やこんにゃくを投入
- あくを取りながら、根菜を柔らかく煮込んだら醤油で味を調えます
- 最後にネギやきのこなど火が通りやすい食材を加えて、ひと煮たちさせればスープは完成です
- うどんは、そのままスープに入れて煮込んでもいいですし、別鍋でゆでて器に盛り、スープをかけて食べても構いません
本来のざくざく煮の出汁は煮干しやするめでとるようですが、ここでは手軽におうちある顆粒出汁を使用します。
野菜も、おうちにあるものでかまいません。きのこもお好みのものを入れましょう(なければ入れなくてもOK)
鶏肉も豚肉や、お揚げに変更しても構いません。水切りした豆腐を手で崩して入れてもおいしいです。
味の決め手の醤油も、薄口・濃い口・甘口などありますが、ご家庭でよく使うものでかまいません。ホッとする家庭の味を目指しましょう。
お好みですり下ろししょうがを加えてもおいしいですよ。
まとめ
- うどんはそばにも負けない縁起物
- うどんの産地はやっぱり年越しにうどんを食べる
- 根菜たっぷりのざくざく煮うどんで心も体もポカポカ
以上が年越しうどんの意味と、食べている地域、そしておいしいレシピでした。
年越しそばは全国的に当たり前のように食べられていると思っていたので、各地域、色んなもので年越しをしている事実にはちょっと驚かされましたね!
何はともあれ一年の無事を祝い新しい年に思いをはせながら家族が食卓を囲めたら、それがそばでも、うどんでも他の食べ物でも、とても幸せであることには変わりがありませんね。
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