真夏の暑い時期、土用の丑の日が近くなってくるとスーパーでうなぎののぼりやポスターが増えて来ます。
その中によく「土用にはしじみもご一緒に!」なんてコピーを見かけるんです。
よく行く魚屋さんでも、「奥さん、土用はしじみだよ!」と声をかけてもらったりします。
実は私、「土用はしじみ」という意味がわかっていません。
「そうだよね〜!」とあたかもわかっているフリをしてしじみを買っていましたが、今年の夏はちょっとしたしじみエピソードを披露して会話を広げてみたいです(笑)
なにやら、「土用」と「しじみ」には深い関わりがありそう!
今回は、その秘密に迫りながらしじみともっと仲良くなるために勉強してみたいと思います!
土用にしじみを食べるのはなぜ?
土用しじみとは、そのものズバリ、土用の時期に獲れるしじみのこと。
「土用」そのものの意味は、こちらのサイト内のこの記事にとっても詳しく解説されています!
土用は年に何回?2018年は?丑の日だけじゃない!春夏秋冬毎に紹介!
この記事を読めば分かる通り、土用は年に何回かやってくるんですね。
そして、しじみの旬は夏と冬、年に二回あります。
夏のしじみの旬は、7月から9月。ちょうど夏の土用にあたる立秋があるあたりに、ヤマトシジミが産卵期のピークを迎えます。
スーパーなど、市場で食用として流通しているしじみのほとんどが、このヤマトシジミ。
産卵期を迎える頃のしじみは、栄養が凝縮されてギュ〜っと詰まっている状態!もちろんおいしさもバッチリ、さらに体にもいいんです。
そんな旬を迎えた、栄養満点のぷりぷりのしじみは「土用しじみ」と呼ばれ、夏バテを吹き飛ばすために夏の土用によく食べられるようになりました。
旬を迎えた食材は、他の時期に比べると栄養価が高いので、体にいいことまちがいなし!
しじみの旬である夏の土用の頃は、夏バテなどで体調を崩しがちですから、ぷりぷりのしじみで栄養補給をするというのはとっても理にかなったことなんですね〜!
しじみは土用の丑の日に食べなければいけないの?
土用の丑の日といえばうなぎ!
節約したい主婦には頭の痛い時期です(笑)
このサイト内のこちらの記事では「なぜ土用の丑の日にはうなぎを食べるのか?」など、土用の丑の日にまつわるお話について説明しています。
土用の丑の日とは?意味と由来は?2回って本当?今年2018年はいつ!?
なるほど、土用の丑の日にうなぎというのは、宣伝のための戦略だったということですよね!
先ほどもお話しましたが、土用の丑の日が近くなりうなぎをアピールするのぼりやポスターに、「土用にはしじみもご一緒に!」といったコピーを目にします。
そんな記憶から、なんとなく土用しじみというのも土用の丑の日のうなぎのように、旬なのでたくさん買って欲しいから魚屋さんがセットにしたのかな〜なんて思っていました。
ところが調べてみるとびっくり。
実は土用しじみって、江戸時代から始まった土用の丑の日のうなぎよりも、もっと長い歴史があるんです!
土用の丑の日にうなぎを食べる習慣は、江戸時代から…というのは上記リンク先の記事内でもお話ししましたが、夏の暑い時期にしじみをとる習慣はなんと縄文時代からあるそう。
社会の教科書でおなじみの「貝塚」からも、しじみのカラが発見されていることから、当時から栄養満点なしじみは健康の維持のために重宝されていたようです。
「貝塚にしじみのカラが残っている」、なんて言われるとその歴史にもう感心するしかありません!
夏の土用しじみと、夏の土用の丑の日のうなぎの習慣がちょうど同じ時期にあるため、一緒に売り出しているんですね。
「土用の丑の日なのでしじみを食べなければ」ということではなく、旬のピークを迎えて栄養満点で市場に出回る量が多くなるしじみを、土用の丑の日の頃に口にする機会が多い、と言いかえるとよくわかりますね。
土用しじみは、魚屋さんがうなぎとセットで売り出す作戦なわけではなく、もっともっと古く縄文時代から続く自然の知恵と言えるでしょう!
土用のしじみは腹薬ってどういう意味?
昔から、「土用しじみは腹薬」・「寒しじみは風邪薬」と言われるくらい、しじみは栄養たっぷりです。
夏の旬を迎えたしじみには、良質なアミノ酸はや、カルシウム・マグネシウム・鉄分・亜鉛・ナトリウム…などなど、たくさんの栄養素がぎゅっと詰め込まれています。
ミネラル類も多く含んでいて、夏バテしやすい時期に、水分と一緒に失われがちなミネラル類も補うことができるんです。
特にしじみに含まれているオルニチン・メチオニンというアミノ酸は、肝臓を助ける働きがあります。
- オルチニン:体内でアンモニアに対する解毒効果があり、肝臓の働きを高め疲労回復の効果がある。
- メチオニン:アルコールや脂っこい料理などの死亡のとりすぎから肝臓を守ってくれます。
お酒を飲んだ後には、しじみの味噌汁!と言われるのは、
代謝・解毒といった体に非常に大事な働きをしてくれている肝臓の機能を高めてくれるのです。
よく言われる「土用のしじみは腹藥」という言葉で使われている、「腹」という言葉は実は肝臓だという説もあります。
肝臓にしっかり働きかけてくれる旬のしじみをとると、疲労回復や二日酔いから体を守ってくれることを考えると納得です!
また冬にとれる寒しじみは、寒〜い真冬を乗り切るために、秋頃からたっぷりと栄養を蓄えているので、実は年間を通して一番おいしい時期なんだとか。
冬を乗り切るために蓄えた栄養は、もちろん人間の体にも効果ばつぐん!
真冬も寒さから風邪をひきやすいですから、健康に過ごすためにしじみの栄養をたくさんとるのもまた昔の人の知恵ですね。
土用におすすめのしじみのレシピ♪
土用の時期にしじみを食べるのはなぜなのか、なんとなく魚屋さんに返事をしていた私もしっかり勉強して頭にたたきこみました!
今年もうなぎの値段が高騰するようです。
こちらの記事では、うなぎ以外にも土用の丑の日におすすめの「う」のつく食べ物を紹介しています。
土用の丑の日の食べ物はうなぎ以外もOK!?うのつく?黒いものとは?
どれもこれも、うなぎよりは手の出しやすいものばかり(笑)
ですが、今年は旬を迎えた栄養たっぷりの土用しじみも候補に入れてみてはどうでしょうか?
しじみならお安く、しかも丑の日に限らず食べられます!
そこで主婦歴10年の私がおすすめする、しじみのレシピをわかりやすく動画で紹介します♪
こちらの動画は、しじみの正しい砂抜きの仕方です。
主婦歴が長い人でも、意外とあいまいな貝類の砂抜きの方法。この機会に勉強しなおしてみるのはいかがでしょう?
忙しい主婦の味方と言えば冷凍!
しじみにも冷凍ものがあるんですよ。もちろん、自分で買って来たものを冷凍してもOK!
冷凍することによって、さらにおいしくなるとも言われていますので、忙しいお母さんにはぜひ冷凍しじみを使ったお味噌汁で疲労回復してもらいたいです。
有名な料理研究家の土井善晴さんのレシピによる、「しじみ雑炊」です。
このレシピは、風邪を引いた時の我が家の定番!
しっかり栄養をとって、体の中からぽかぽかあったまれるおすすめの一品です!
まとめ
- 土用にしじみを食べるのはなぜ?
- しじみは土用の丑の日に食べなければいけないの?
- 土用のしじみは腹薬ってどういう意味?
- 土用におすすめのしじみのレシピ♪
また暑い夏がやって来ます。
考えるとうんざりしてしまいますが、今年の私はちょっと違いますよ!
なぜなら、土用しじみの秘密を知ってしまったからです(笑)
体にいい栄養分がたっぷりの、旬のしじみをうまく取り入れながら、家族で元気に猛暑を乗り切りたいですね。
みなさんにも「土用のしじみは腹藥」という言葉を心に留めておいてほしいなと思います。
肝臓から身体中のパワーを回復させ、猛暑でだる〜く重くなった体をリフレッシュさせてみてください!
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