海の日の由来と意味は?いつから始まった?子供への簡単な説明方法は?




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夏といえば海ですね。梅雨が明ければ海水浴シーズンが始まります。

海水浴の予定を立てるとき真っ先に候補に上がるのは、海の日を含む3連休ではないでしょうか。

 

ところで海の日って、いつから始まって、いつから7月の第3月曜日に固定されたんだっけ?

 

海へ向かう車の中で「ねえねえママ、うみのひってなあに?」って子供に聞かれたら、どうやって答えればいいの?

 

そんな疑問が出てくるのではないでしょうか?

 

そこで、「海の日」の由来や意味から子供への簡単な説明方法までご紹介します!

 

海の日の由来とは

 

実は「海の日」は、もともとは祝日ではない「海の記念日」という日でした。

その由来は、明治時代まで遡ります。

 

1876年(明治9年)に、明治天皇が東北地方を巡幸されました。「巡幸」とは、天皇が複数の目的地を訪れるために外出することです。

 

それまで巡幸に使われていたのは軍艦でしたが、明治天皇はこのとき初めて「明治丸」という灯台時巡視用の船に乗船されたのです。

 

明治天皇が乗船された明治丸は青森から函館を経由して横浜に向かいましたが、海は大荒れで3日間も荒波に揉まれていたそうです。

船が予定を大幅に遅れて無事に横浜港に到着したときには、多くの船員が船酔いしていましたが、明治天皇はずっと落ち着いた様子でおられたとのことです。

 

その明治丸が横浜港に到着した日が7月20日でした。

 

当時はまだ船による旅は一般的ではなかったため、国民は船の安全性に不安を持っていましたが、このことがきっかけで国民も安心して船を利用できるようになりました。

 

そこで1941年(昭和16年)に、このことを記念して7月20日が「海の記念日」に制定されたのです。

 

 

海の記念日が海の日になったのはいつから?

「海の記念日」だった7月20日が「海の日」という祝日になったのは、1996年(平成8年)からです。

でも実は、そこまでの道のりはとても長かったのです。

 

民間の記念日として制定された「海の記念日」でしたが、海に携わる人たちがこの日を祝日にしようと運動を始めたのは1959年(昭和34年)のことです。

 

中でも熱心だったのは、日本船舶振興会の会長をしていた笹川良一さんです。

アラフォー以上の方々は記憶にあるかもしれません。

「戸締り用心火の用心~♪」で有名な、あのCMに出ていたおじいさんです。

チンパンジーが掃除をしたり、肩たたきをしたりしていたシーンは、今も印象に残っている方が多いのではないでしょうか?

私も幼い頃にこのCMで「一日一善」という言葉を覚えました。

 

その笹川良一さんが中心となった活動が実を結び、1996年7月20日から「海の日」が施行されたのです。実に40年近くかかりました。

 

海の日はいつから7月の第3月曜日に固定されたの?

2018年の海の日は7月16日です。

 

制定された当時は7月20日だった海の日。

私もいまだに「海の日」といわれれば、7月20日を思い浮かべます。

けれどハッピーマンデー制度により、2003年から海の日は7月の第3月曜日に。そうして今の3連休になりました。

ハッピーマンデー制度とは、2000年から導入された「週休二日も定着してきたし、祝日を月曜にして3連休にしちゃおう!」という制度です。

3連休になれば出かける人が増えて経済も活性化するよね、という狙いがあってのことですが、これにより「海の日」本来の意味を損なってしまうという観点から、反対の声も根強く上がっているようです。

そこで政府は7月1日~31日を「海の月間」として、海についていろいろと知ってもらおうと取り組んでいます。

 

 

海の日ってどういう意味があるの?

祝日には意味がありますよね。たとえば「こどもの日」なら、「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する日」です。

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同じように、海の日にも意味があります。

「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う日」というのが海の日の趣旨です。

 

ちょっと難しい響きになってしまうけれど、内容は簡単。

 

海に囲まれた日本という島国は、ずっと昔から海と深い関係にあります。

海の幸はもちろん、貿易でも航空輸送より海上輸送の方が圧倒的な割合を占めています。

 

海の恩恵なくして日本という国家は成り立たない、といっても過言ではないでしょう。

 

「海の日」は、常に私たち日本人を支えてきてくれた海への感謝を再認識する、大切な日なのです。

 

海の日を子供にもわかりやすく簡単に説明するには

 

海の日の由来や意味などの概要がわかったところで、子供への簡単な説明のしかたを考えてみましょう。

 

「日本は島の中にあるから、周りはぜんぶ海だよね。だから海が日本を支えてくれているんだよ。今日は海の日だから、みんなで海にありがとうを言おうね」

 

こんな感じで説明すれば、幼稚園や保育園に通う年齢の子供にも簡単に理解できますね。

子供の自由な発想で「海は日本が重くないの?」なんて言われてしまうかもしれませんが、「海は力持ちだから大丈夫。だけど少しでも軽くなるように、海のゴミを片付けてあげようね」と海岸清掃に参加することもできます。

 

海の日は各地でいろんなイベントがありますが、各地で自治体主催の海岸清掃ボランティアも行われています。

小さな子供の頃から海を大切にする心を育むのにぴったりですね。

 

まとめ

 

  • 海の日の由来は明治天皇が明治丸で東北巡幸から無事に還幸されたことを記念した「海の記念日」にある
  • 1996年から「海の記念日」が「海の日」という祝日になった
  • ハッピーマンデー制度により、2003年から7月第3日曜日に固定された
  • 海の日の意味は「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う日」
  • 海の日を子供に説明するには「日本という島を支えてくれる海に『ありがとう』を言う日」と説明すると簡単

 

 

海に囲まれた国、日本。

私たちの生活に欠かせないものが、海の恩恵です。

これまで何気なく過ごしていた海の日も、こうした由来を思い出しながら過ごしてみると、今までと違った楽しみ方ができるかもしれませんね。

 

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