年末が近づくと年賀状の準備が始まりますが、身内に不幸があった場合は喪中はがきを出すことになります。
そうすると気になるのが、年賀状に書こうと思っていた近況報告ですよね。
喪中はがきに添え書きしていいのか迷ってしまいます。
そこで、喪中はがきで引越しなどの近況報告を伝えたいときにはどうすればいいのか、喪中はがきに官製はがきを使用しても失礼にあたらないかなどを解説します!
喪中はがきに添え書きできる文例もご紹介しますね!
喪中はがきに添え書きをするのはマナー違反?
喪中はがきへの添え書きは、一般的には「しないもの」とされていますが、必ずしもマナー違反であるわけではありません。
ただし、添え書きする場合はその内容が重要です。
そもそも喪中はがきというのは、「身内に不幸があり喪に服しているため、新年のご挨拶を控えさせていただきます」と相手に伝えるためのものです。
ですから、そのことを知らせる喪中はがきに近況報告などの添え書きをすることは、趣旨から大きく外れてしまいます。
文例などを見ればわかりますが、喪中であることを伝える内容は文面にひととおり書いてあります。
喪中はがきに添え書きするなら、葬儀や弔事にかかわるお礼のみにしましょう。
故人を悼む気持ちが感じられない文章を添えることはできません。
特に結婚や出産、進路など慶事のお話はご法度です。身内が亡くなる前の出来事だったとしても、です。松の内が明けてから、結婚報告を兼ねた寒中見舞いを送りましょう。
喪中はがきで引越し報告をしたいなら
転居報告は添え書きではなく、喪中はがきの差出人住所に「新住所」と書くことで知らせるのが一般的です。
また、住所や名前の隣に小さく「○月に転居しました」と記載する方法もあります。
私は目に留まりやすいように、こちらの方法を使っています。
喪中はがきは年賀状を視野に入れる時期に送るものですから、その頃に受け取った喪中はがきに新住所が記載されていれば、住所録を書き換える人がほとんどです。
結婚して苗字も変わった上に引っ越した場合はどうしよう、と焦ることはありません。
その場合は自分の名前の隣に小さく「(旧姓 ○○)」と記載すれば大丈夫です。
喪中はがきに添え書きをする際の文例
喪中はがきに添え書きしても失礼にならないような内容は、会葬へのお礼などです。
- 御会葬頂きありがとうございました
- 葬儀の際は大変お世話になりました
- お心遣いをありがとうございました
- 法要にご出席賜り厚く御礼申し上げます
- ご厚志を賜りありがとうございました
上記のような添え書きならば、マナー違反にはなりません。
「故人の生前はお世話になりました」といった内容も添え書きすることはできますが、本文中に入れてしまうことも可能ですので、検討してみてください。
- 生前に賜りましたご厚情を深謝申し上げますと共に
皆様に良い年が訪れますようお祈り申し上げます
- 生前賜りましたご厚情に深く感謝いたしますと共に
明年も変わらぬご交誼のほどをお願い申し上げます
このような文面の喪中はがきを作成することで、生前お世話になったことへの感謝を伝えることができます。
なお、喪中はがきには句読点を使わない決まりがあります。
改行時も段落を下げないこととされていますので、添え書き部分についても気をつけてくださいね。
喪中はがきに官製はがきを使ってもいいの?
喪中はがきを自分で作成する場合、官製はがきを使うことに問題はありません。
郵便局には、喪中はがきや寒中見舞いに使えるように、料金の図柄が単色の胡蝶蘭になっている官製はがきが用意されています。
ただし官製はがきは郵便番号の枠が朱なので、それが気になるようでしたら郵便番号枠が薄墨色の私製はがきに弔事用切手を貼って出しましょう。
もちろん朱枠の郵便番号欄でも全く失礼にはあたりませんよ。
喪中はがきを自分で作ることには大きなメリットもあります。
私の祖父が亡くなった際、母が「業者に注文しておくよ」と言ってくれたので任せたところ、故人のところが「父○○」となっている喪中はがきを渡されて慌てたことがあります。
夫婦の場合は連名で出すため、夫から見た続柄なので同じ文面でも問題ありませんが、親や子供の分を一緒に用意するなら、業者に発注するなら別パターンを用意しなければなりません。
自分で作るなら、親や子供の分として文面を変えられるだけでなく、送る相手によっても違う文面の喪中はがきを用意できるのです。
さらに参列へのお礼などを入れたい人用の文面も用意すれば、添え書きせずに済みますよ。
まとめ
- 喪中はがきへの添え書きは基本的にしないもの
- 喪中はがきで引越し報告をするなら差出人情報で
- 喪中はがきへの添え書きは参列や弔電、香典などへのお礼を
- 郵便局では喪中はがきに使える胡蝶蘭の官製はがきを売っている
年賀状は印刷だけでは味気ない気もしますが、同じ感覚で喪中はがきにも添え書きをしてしまうと、故人を悼む気持ちがないのではないかと思われてしまいます。
故人を悼むために新年の挨拶を控えるということを忘れないでおきましょう。
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