クリスマスにソリを曳くトナカイはメスなの?角が明かす性別の秘密!




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子供の頃から「サンタはトナカイが曳くソリに乗ってくる」というのは知っていたけど、よくよく考えたらあんまりトナカイのことを知らないんですよね。

私は子供の頃、架空の動物だと思っていた時期すらあります。

 

そんなクリスマスにソリを曳くトナカイ。メスだという話も聞いたことがあるけど、ちゃんと理由はあるんでしょうか。

トナカイには立派な角があるんだけど、メスにも角が生えるの?

 

そこで今回は、気になるサンタのトナカイの性別について徹底解説しちゃいます!

 

 

クリスマスにソリを曳くトナカイはメスなの?

 

よくいわれているのが、サンタのソリを曳くトナカイはメスだという説。

その根拠は、トナカイの角にあります。

 

トナカイはシカの仲間ですが、シカ科で唯一メスにも角が生えるのです。

もちろんオスのトナカイにも立派な角があります。

ところがトナカイのオスの立派な角は、秋の発情期を終えると12月中旬頃までには抜け落ちてしまうのです。

 

つまり、クリスマスである12月25日には、オスのトナカイに角はないのです。

 

それに対してメスのトナカイの角は、冬に生え始めて春から夏にかけて抜け落ちます。

これは、冬の間は角で雪を掘って食料を確保するためです。

メスは子供に充分な栄養を与えるために食料を確保しなければならないので、冬に角が生え始めるんですね。

 

そこからサンタのソリを曳くトナカイは、みんなクリスマスに角があるメスという説が生まれました。

 

でも、ここで新たな疑問が生まれます。

サンタのソリを曳くトナカイのイラストを見ると、みんなとても立派な角を持っています。

いくらなんでもメスの、しかも生え始めたばかりの角とは思えません。

それに、体格もかなりしっかりしています。

 

クリスマスにサンタのソリを曳くトナカイは、本当にメスなんでしょうか?

 

 

サンタのトナカイの性別、結論は?

 

オスのトナカイは、クリスマスの時期に角がありません。

メスのトナカイは角が生えていますが、クリスマスに角はあっても育ちきってないし、体格もオスより小さく、しかも繁殖期を終えていますから妊娠中です。

世界中の子供たちに配る大量のプレゼントを積んだ上に、サンタさんまで乗せたソリを曳いて飛びまわれるのでしょうか。

 

では、クリスマスにソリを曳く立派な角を持ったトナカイなんて存在しないの?

いえいえ、存在するんです。クリスマスに立派な角と体格を持ったトナカイが。

 

気になるその性別は、なんと「去勢されたオス」ということになります。

 

サンタクロースが住んでいるという北欧フィンランドでトナカイと遊牧生活を送るサーミ人は、しばしば一部のオスを去勢することがあります。

 

その去勢される対象となるオスは、主にソリを曳いて荷物を運んだりするトナカイ。

「力仕事をするのに色恋は必要ない!」とばかりに、去勢されてしまうのです。

 

去勢したオスは他のオスよりも体格が立派になり、ますます重労働向きになります。

しかもホルモンバランスが崩れるせいか、その角までもが普通のオスよりもずっと立派になり、冬が来ても抜け落ちなくなります。

 

そう、まさにサンタのソリを曳くトナカイたちのように……!

 

サーミ人のソリを曳くトナカイが去勢されたオスであることと同じように、サンタのソリを曳くトナカイも去勢されたオスだという可能性が極めて高いのです!

 

 

トナカイの角が生え変わるのはなぜ?

トナカイを含むシカ科の動物たちは、みんな角が生え変わります。

そのまま伸ばしていればいいんじゃないかという気もしますが、実はそこにもちゃんと理由があります。

 

シカ科の角は、最初からあんなに硬い骨みたいなものではありません。

生え始めはまだ柔らかく皮膚に包まれていて、たくさんの血が通っているので触ると温かい「袋角(ふくろづの)」と呼ばれる状態です。

ビロードのような黒い毛に覆われていて、あの立派な角とは似ても似つかない外見です。

 

それがどんどん成長してゆき、繁殖期を迎える頃には血管も神経もなくなり、表面を覆っていたビロードのような毛も皮膚も剥がれ落ちます。

シカがよく角をこすりつけているのは、この皮膚を剥がすためです。

 

どんどん成長する角ですから、当然その分栄養が必要になりますので、体力を消耗します。

 

オスのトナカイの角は、繁殖期に向けてメスにアピールするために成長していくもの。

メスのトナカイの角は、冬の雪を掘り起こして食べ物を確保するためのもの。

 

だけどその用事がないときは、角にまで栄養を回す必要はありませんよね。

トナカイの角が抜け落ちるのは、角を育てるために注ぎ込んだ体力を回復するためだったんです。

 

使わないときはいらないじゃん!

 

シカの仲間の角には、そんな合理的なシステムがあるんです。

 

 

まとめ

 

  • クリスマスにソリを曳くトナカイはオスではない
  • サンタのトナカイの性別は、結論として去勢されたオス!
  • トナカイの角が生え変わるのは、角が成長するものだから

 

クリスマスに欠かせない存在、トナカイ。

彼らがソリを曳くことも、立派な角を持っていることも、すべて現実のお話なんです。

今年のクリスマスには、サンタを乗せたソリを曳く立派な角のトナカイが、あなたの家の上空を飛んでいるかもしれませんよ!

 

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