薬局の棚をのぞくと無水エタノールと消毒エタノールが並んでいます。
一体どういう違いがあるのでしょう?
以前書かせていただいた記事ではエタノールによる壁カビの清掃の仕方について紹介しましたが、無水と消毒用どちらが清掃に向いているのでしょう?
ちなみにエタノールはアルコールの一種で、お酒や化粧品にも使われる代表的なアルコール。正式名称はエチルアルコールです。この記事で書くアルコールとはエタノールのことを指します。
お店で購入される際は無水アルコール消毒アルコール、または無水エタノール消毒エタノールをお求めください。
アルコールの一種であるメタノールは工業用アルコールと呼ばれるもので有毒ですので間違って購入なされないように気を付けてくださいね。
Contents
無水エタノールと消毒エタノールの違いとは?
無水エタノールと消毒エタノールはどういう違いがあるのでしょう。
ざっくり説明すると濃度の違いなんですよ。
アルコールは濃度の違いにより性質に変化があり、用途や用法によって使い分けが必要です。
【無水エタノールの特徴】
では無水エタノールにはどんな特徴があるのでしょうか?
無水エタノールは水分をほとんど含んでいません。純度が高くすぐに揮発します。
すぐに揮発してしまうので消毒には不向きですでが水拭きできない精密機器などを清掃するのに向いています。
【消毒エタノールの特徴】
消毒エタノールの特徴とはどんなものでしょうか?
消毒エタノールはエタノールの濃度が80%前後の物です。無水エタノールに比べ濃度が低いためしばらくその場に留まってくれますので消毒に適しています。
掃除用アルコールのおすすめは?向いているのはどっち?
上記の記事を読む限り清掃に向いているのは無水アルコールの方かな?と思われるでしょが、場所や用途により無水アルコールの方がいい場合と、消毒アルコールの方がいい場合があります。
ではどのようなシーンで無水アルコール、消毒アルコールを使い分ければいいのでしょうか?
【無水アルコールを清掃に使うシーン】
無水アルコールは揮発性が高いので水を使えない精密機器の清掃に向いています。家電製品やパソコン、スマホの埃や汚れをスッキリ落としてくれますよ。
細かいところは細い筆や綿棒に無水アルコールをしみこませ優しくこすりましょう。パソコンやスマホ、テレビの画面は柔らかい布に少量しみこませ拭きあげましょう。
油汚れもスッキリ落ちるので子供が書いた油性ペンでの壁の落書きも落とせます。また貼られたくないところに貼られてしまったシールも無水アルコールで剥がすことができます。
【消毒アルコールを清掃に使うシーン】
消毒アルコールは、消毒や除菌をしたい場所に使います。
壁や家具のカビの清掃、キッチンやバスルームのカビ防止に、また子供のおもちゃの除菌にも使えます。
また食器の除菌や、食中毒の予防にまな板や包丁三角コーナーにスプレーしておくのもおすすめです。
無水エタノールは希釈して消毒用として使う方法!
便利な無水アルコールと消毒アルコール。用途も用法も違いますがどちらも買い置きしておかなければいけないわけではありません。
実は無水アルコールは精製水で希釈すれば消毒用アルコールとしても使えるんです。希釈率を変えれば様々なシーンで使用できるのでおすすめです。
【10倍に薄めて消臭スプレー】
スプレーボトル(アルコール使用可能の物)に無水アルコールを精製水で約10倍に薄め、お気に入りの精油を数滴加えたらオリジナルの除菌消臭スプレーが作れます。
お部屋の空間、玄関、ソファなどにスプレーするなどして使いましょう。
【掃除用除菌スプレー】
スプレーボトルに無水アルコールを精製水で2~3倍に薄めて、お気に入りの精油を加えれば清掃用の除菌スプレーが完成です。
キッチンやトイレなど除菌したい場所の清掃に使うのがおすすめ。汚れに直接スプレーしふき取ったり、テーブルの除菌に使うなど用途は色々です。
【虫よけスプレー】
スプレーボトルに無水アルコールを精製水で9倍に薄め、ハッカ、ユーカリ、レモングラスなど虫が忌避する成分を含んだ精油を加えます。
網戸や玄関はもちろん、ゴミ箱にスプレーしておけばコバエの発生を防げますよ。
無水エタノールを使う時の注意点は?
無水アルコールや消毒アルコールを使用する際の注意点をまとめておきます。
- 揮発性が高いアルコールを使用する際は、肌への刺激や呼吸器、目や粘膜への刺激を考慮して換気とマスクゴム手袋、メガネの着用を忘れないようにしましょう。
- アルコールアレルギーの方は特に注意が必要です。換気、マスク、メガネ、ゴム手袋をしていても使用中発疹などが現れれば使用を中止し、直ちに病院にかかりましょう。
- 引火しやすいので火気厳禁です。火のそばでの使用、保管はしないようにしましょう。
- 揮発しやすいですので使用後はすぐに蓋を閉めましょう。
- 子供の手が届かない場所で、直射日光の当たらない涼しい場所に保管しましょう。誤飲の恐れ、肌や粘膜への刺激が強いこともありますので子供の手に触れさせたくありませんね。
まとめ
- 無水アルコールと消毒アルコールの違いとは?
- 清掃に向いているのはどっち?
- 無水アルコールは希釈して使える!
- アルコールを使うときの注意点
以上が無水アルコールと消毒アルコールについてのまとめです。希釈していろいろな用途に使える無水アルコールは一家に一本あると便利ですね。
消毒アルコールはインフルエンザウイルスなどアルコールが効果的なウイルスの消毒にそのまま使えて便利です。
主に消毒用や除菌用として使いたいときは希釈せずに使える消毒アルコールを常備し、家電の清掃をはじめ、さまざまな用途を想定しているのなら無水アルコールを常備することをおすすめします。
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